お蕎麦といえば「信州のお蕎麦」と答える方が全国のアンケートで49%もあるそうですが、そば屋の中で美味しい蕎麦、いい蕎麦といえば福井も結構上位だそうです。香り、風味、粘りなど評価が高いと聞きました。今回はそんな福井の生産者のひとつ、ハーネス河合さんの様子を取材してきました。収穫、乾燥、製粉までの工程をご紹介!情熱のある生産者からこだわりを伺ってきました。
快晴の中、収穫が行われました。
台風19号で結構蕎麦が吹き飛ばされたと厳しい表情でしたが、今シーズン最後の収穫を行いました。
光と寒暖差のお話を伺いました。蕎麦の花が明るい日や夜間の電灯でさきっぱなしになると実が膨らまない。実がならないそうです。日が昇り花は咲き、日が沈み蕎麦の実(種)がなる(膨らむ)そうです。また寒暖の差で風味がよくなるそうです。人間と同じ、四季折々、雨の日、晴れの日があって喜怒哀楽のあり、生活の知恵がうまれ人間らしい生活になる。蕎麦だけでなく生物みんなそうかもしれませんが、「命」あるものはみんな尊いですね。
収穫から乾燥へ
収穫ができたらすぐに粉にするわけではありません。乾燥して蕎麦だけを選別します。
乾燥についてのお話
お米は15%、蕎麦は14.5-15.5%くらいの乾燥にするそうです。なぜなら13%以下に乾燥すると香りが飛んでしまい、17%以上になると石臼で挽いたときに糊状になり、うまく粉にできなくなるそうです。
乾燥が終わるとさらに選別へ
乾燥のすんだ玄蕎麦は後ろのベルトコンベアーから選別機へ運ばれます。
福井県でココにしかない優れもの「磁力選別機」
コチラの施設3回目、最終選別としては磁力による選別です。土や石などには鉄が紛れ込んでいるようでここでは磁力によって異物を引き寄せ、それを潜り抜けた「蕎麦」のみを右側へ選別する。
ハーネス河合の粉はこう作られる!製粉所へ移動
乾燥施設から製粉所へ玄蕎麦の袋が運びこまれ、ひとつずつ製粉されていきます。ここでは製粉工程のご紹介です。
玄そば脱皮機利用への思い
ハーネス河合は抜き実状態からの製粉工程でギリギリまで粉にせず乾燥や風味がなくなるのを遅らせています。
編集後記
今回収穫の様子から乾燥工程、製粉工程を拝見しましたがやはり生産者の熱い思い、こだわりを感じた。農家さんに話を聞けば「蕎麦は世界一栽培が難しい」といい、そば打ち職人に聞けば「そば打ちは一番難しい食材ではないか?」という。スイカの新井さんも「スイカがつくれたら他の野菜はなんでも作れる」と、こだわりをもって追求する方には答えのない迷宮でもあり、ロマンでもある。
良い物を作ろうという探求心が日本にも数少ない磁力での選別機やそば脱皮機の導入だけでなく乾燥具合、粉の挽き方、ブレンドの仕方など試行錯誤しなら理想に近づこうとしている。これからもハーネス河合の活動に注目したい。
ハーネス河合産の新そば、28蕎麦を共同製麺で加工していただき、収穫祭を開催します。
11月30日、12月1日、パリオ1階 スギ薬局さん、ヤスサキさん前イベントスペースにて新そば収穫祭「ザ・ふくい市」開催。他にも味噌の青清さん、大吉餅さん、久保田製菓さん、メープルハニーさん参加です。
facebookイベントページにて詳細掲載中。こちらからご覧ください。